有限会社イー・アンド・エス様

位牌専門のBtoB-ECサイトを構築、全国へ卸販売
脱・手書きで月140時間削減!適正な在庫管理のヒントも

栃木県に本社を構える有限会社イー・アンド・エスは、お墓や位牌、仏壇仏具の卸売・小売を行う従業員数12名の会社です。
葬儀やお墓についての価値観が多様化する中、古き良き伝統を残しつつも、時代に合わせた新しい形態を積極的に取り入れており、高品質の位牌や仏壇などを商社を介さず直接仕入れ、従来よりも低価格で提供することを可能にしています。

同社は2021年から『楽楽B2B』を導入し、全国の仏壇店や葬儀社、石材店などに向けて行っていた位牌の通信販売の業務効率化に着手しました。今回は、『楽楽B2B』の導入から運用定着までを率いた専務取締役の金田さんに、導入前の課題や導入後の変化について詳しく伺いました。

  1. 課題
    • 納品書や請求書などは全て手書き、集計も手計算
    • 帳票作成に時間を取られ発送業務が追いつかないことも
    • 紙の帳票はファイリング保存、情報の検索性が課題に
  2. 選定基準・ポイント
    • 帳票作成や売上データ等の集計が簡単にできるか
    • 「名入れ」の商品に対応できるか
  3. 成果
    • 帳票作成や集計にかかる時間を140時間/月削減!
    • 「Web発注したい」の顧客ニーズに対応
    • データの可視化が適正な在庫管理のヒントに

―――業界や事業内容・従業員数を教えてください。

金田さん:当社は、『古き良き「伝統」と、未来への「新しい」を採り入れる』ことを理念に、お墓・位牌・仏壇等の製造販売を行っています。葬儀のスタイルや故人の供養のあり方が多様化する中、さまざまなニーズにお応えできるよう努めています。

近年は、シンプルな葬儀や供養をご希望される方も増えてきました。このようなニーズにも柔軟に対応できるよう、仕入れに関しては国内メーカーのみならず、海外の工場とも直接取引を行い中間コストをカットし、高品質なお墓・位牌・仏壇等を低価格にてご提供しています。

その他、霊園・寺院・共同墓地のご紹介や、宗旨や宗派にこだわらずに埋葬ができる樹木葬のご案内もしており、「大切な故人への最後の贈り物」を、お客様と真っ直ぐ向き合いながら心を込めてご対応させて頂く日々です。

専務取締役 金田さん

―――「楽楽B2B」を普段どのようにお使いですか。

金田さん:『楽楽B2B』を使って位牌専門のECサイトを開設し、取引先からの注文を承っています。

ECサイト自体は私が業務の合間を縫いながら、1週間ほどかけて構築しました。これまでのFAX注文も引き続き行っており、取引先には、WebかFAXかお好みの方法を選んで発注いただくようにご案内しています。
FAX注文の場合でも、注文内容を『楽楽B2B』に取り込み、帳票作成を自動化することで効率性を高めています。

また、自動で集計される売上データを見ながら、売れ筋の商品や得意先の分析もよく行っています。

脱手書き・手計算 BtoB-ECで自動化したい

―――BtoB-ECを始めようと思ったきっかけを教えてください。

金田さん:弊社は全国の仏壇店、葬儀社、石材店、お寺など約500社と取引があります。月の受注数は平均すると1000件ほどに上りますが、FAXで注文を受け、全てアナログで管理していました。
納品書や請求書は全て手書きで、売上の集計も手計算でした。これらの業務に非常に時間を取られる場面が多く、なんとか効率化したいと考えていました。

一連の取引業務をEC化によって効率的に行うことができれば、事業拡大に対して先が開けるのではないかと思ったのがきっかけです。

―――『楽楽B2B』導⼊前の課題を教えてください。

金田さん:業務の各工程で発生する、時間のかかるアナログ作業です。
『楽楽B2B』導入前の業務フローを申し上げますと、まず、注文を取引先からFAXで受けます。次に、送られてきたFAXの用紙を見ながら、注文内容に間違いがないか先方に電話確認をします。特に位牌の場合は、名入れ文字の原稿確認も必要です。それもFAXを用いて行っていました。注文内容と名入れ文字が確定したら、製作して取引先に発送します。その際、手書きの納品書や請求書を同梱し、銀行振り込みか代引きにて決済をしていただいていました。

このような業務フローだったことから、注文が集中する時には帳票の作成だけに丸1日を費やすこともあり、発送が追いつかないこともありました。
また、作成した紙の帳票は、ファイリングして社内保管をしていましたから、どんどんかさばる上に情報の検索性も良くない状態でした。

―――製品を選定したときの基準・ポイントを教えてください。

金田さん:ふたつ重視したポイントがあります。一つは、帳票の作成や集計が簡単にできることです。やはり、時間のかかるアナログでの帳票管理からいち早く脱却したかったものですから、システムによってどれだけ効率化できるかは重要でした。

もう一点は、「名入れ」が発生する商品に対応できることです。弊社は位牌を販売しているため、彫る文字をお客様から教えていただく必要があります。従って注文時に、希望する文字列を入力できるフォーム機能があるかどうかも、受発注システムを選ぶ際の大きなポイントでした。

『楽楽B2B』は、帳票管理の簡便さはもちろん、「のし機能」をカスタマイズすれば、位牌の名入れに対応できることが分かりました。名入れ文字の原稿確認は効率化したい業務のひとつでしたから、弊社の目指す通信販売の形に最もフィットするとして、『楽楽B2B』の導入を決めました。

受注業務時間を月140時間削減、印刷ボタンを押すだけで帳票作成が完結

―――『楽楽B2B』導⼊後の効果をお聞かせください。

金田さん:データの集計にかかる時間を大幅に減らすことができました。
以前は「どの取引先から、何の注文を、何個受けたのか?」を把握するのに、手書きの帳票を集計する必要がありました。『楽楽B2B』は自動集計のため、そもそも人が手を動かす必要がありません。取引先ごとの売上データを、システム上ですぐに参照できるようになりました。

納品書や請求書の発行に関しても楽になりました。これらも受注状況に合わせてシステム上で自動生成されますから、人が行う作業は印刷ボタンを押すだけです。全て手書きで対応していた頃と比べて、かなりの時間短縮になりました。

月に換算すると、パート従業員の稼働1人分に相当する140時間程度は削減できたのではないかと思います。これまでデータの集計を担当していたパートの方には、小売の受発注管理を任せています。

―――取引先の反応はどうでしたか

金田さん:「Web注文やカード決済に対応してほしい」との要望に応えることができましたので、取引先からは喜ばれています。
従来のFAX注文も引き続き承っていることから、取引先には注文方法の選択肢を広げてご提案できるようになりました。現在、FAX注文は最初こそシステムに情報の手入力が必要ですが、その後の帳票処理などはほぼ自動で行えるようになっています。

一方で社内の反応についてですが、導入から運用が定着し始めるまでは1ヶ月間ほど要しました。業界全体の傾向として、業務のDXが進んでいない背景も関係しています。弊社の従業員も、デジタルツールに多少なりとも苦手意識がありましたから、導入当初は『楽楽B2B』の操作が難しいという声が上がったことは事実です。しかし、アナログ作業に割いていた時間を大幅に削減できたことを考えると、元に戻そうとは思っていません。

「Webから簡単に注文できたらいいのに」の声を受けて

―――『楽楽B2B』に対する評価をお聞かせください。

金田さん:導入して良かったと思います。アナログで集計していた頃には見えなかった商品の動きが見えるようになりました。例えば、任意の期間に対する売上高や、売上比率の高い取引先、売れ筋の商品などです。これらが見えてくると、在庫管理に非常に役立ちます。仕入れすぎず、在庫切れも起こさないちょうどいい量が、商品ごとに把握できるようになってきました。

取引先からの問い合わせに対して、すぐに対応できるようになったことも大きいですね。システム上で取引先名を検索すれば、受注した商品のステータスがすぐに参照できます。ファイリングした帳票をめくって情報を探していた頃と比べて、回答に要する時間が随分と減りました。

これまでは、卸売のWeb注文を試しながら運用することに主眼を置いて進めてきました。そのため、取り扱い商品も位牌に限定していましたが、今後は商品ラインナップを増やしていこうと考えています。
また、弊社では大手オンラインショッピングモールにて、toCの販売も行っております。今後は、卸売と小売の受注データを連携させて、在庫の一元管理を目指します。ネットショップ支援室が提供するシステムには、BtoBとBtoCのデータの一元管理ができるオプション等もあると聞きます。それらを活用しながら、より最適な在庫管理や顧客対応ができる状態を作りたいと考えています。

―――これからBtoB-ECを始める⽅に向けて⼀⾔アドバイスをお願いいたします。

金田さん:弊社が属する業界は、DXがあまり進んでいません。しかしながら、お客様の方には「Webから簡単に注文できたらいいのに」「すぐにカード決済できたらいいのに」というニーズが存在します。そういったニーズに対してきちんと応えていくことは、顧客満足度の向上という観点では大切なことではないかと思います。

弊社は、今の段階では『楽楽B2B』の基本的な機能を活用していますが、マニュアルや担当者の方の説明からは、痒いところに手が届くシステムだと感じます。例えば、取引先ごとに売価を設定できるなどの細かい運用も可能とのことから、煩雑になりがちなBtoBの取引を漏れやダブりなく管理したい企業にはぴったりなのではないでしょうか。

オンライン上の商取引は今後もますます増えていくでしょうから、早めに着手するに越したことはないと思います。

―――いろいろとお話いただき、ありがとうございました!
これからも「楽楽B2B」はメーカー・卸売業を行う企業様のDX推進のために、機能強化や外部システムとの連携を進めてまいります。

有限会社イー・アンド・エス
本社所在地:〒321-4216 栃木県芳賀郡益子町大字塙3561-1

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